TOP > 日本に伝わるタオイズム > 令和と導引~「令和」という言葉は導引を説明した言葉
4月1日に発表された新元号「令和」は、万葉集の歌からの出典ということで、 自然を愛し、花をめで、季節の変化を楽しむことのできる、皆が調和した日本の未来を思い描けるすてきな言葉ですね。
道家道学院で指導している導引術のルーツである導引とは、古代中国に生まれた、体内の気を動かして元気になる、野生動物から学んだ修練法ですが、『荘子』刻意篇にその導引について書かれており、そこの部分を晋(A.D.265~420)の李頥という人が解説をした言葉に「導引者、導気令和、引体令柔」とあるのです。
つまり導引とは、気を体内に導いて調和し、体を引いて柔軟にする」という意味で「令和」はまさに気を和する、という意味です。
この李頥の註釈した本は、非常に古い本なので、実際手にとって見ることは出来ないのですが、ちょうど日本道観所蔵の江戸時代の和刻本『郭註 荘子』の頭(上欄)の註釈部分に、その言葉が印刷されているところをみつけました。
林中鵬先生からはその後も、
『黄帝内経霊枢』にも「気可令和」という表現があります。
それは鍼灸の補泻について書いてある部分です。とご連絡がありました。
これも気を調和するという事なのです。気、大事ですね~
これからの日本をはじめとする先進諸国は高齢化社会を迎えています。
つまり歳を重ねても元気に過ごすことがこれまで以上に大事になるこれから、気を調和する方法を学び、ぜひ元気に生涯現役で過ごしたいですね。
さあ、まず息をふ~っと吐いて、自然の空気を体内に引き入れて、「令和」で更に元気に過ごしましょう。