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持して之をみたさんとするは、其の已むに如かず
手にもった杯を満たすとこぼれるので、良いところでやめよう
さあ6月になりました。今月は老子第九章「手に持った杯は満たせばこぼれる」です。つまり、これもあまり欲を出さずに、ほどほどが、もっとも楽しいのですよ。という世界の名著、女性の味方『老子』の教えです。
ところで、女性にとって、雨の多いこの季節は、おしゃれをするにも、野山の散策をするにも、なにかとお天気が気になります。楽しみにしていたデート、家族でのお出かけ、でも目覚めたら外は雨~~そんな日こそ、雨の日だからこそのおしゃれを楽しんでみましょう。まずは、カラフルな傘、ステキな小花模様のレインコート。最近の豪雨の日の出勤にあわせて、おしゃれなレインブーツも準備したら、どんな天候でもおしゃれ心を楽しみながら過ごせます。
ここで『老子』に学び、全部を買いそろえようと考えずに、どうしても足りない何か一つを新しくして、あとは組み合わせで楽しむのです。そうすれば、費用も節約できますし、これまでお持ちのものが楽しく生かされます。
毎日が忙しく、そんなおしゃれに気をつかう暇もなく過ごしていたという貴女だったとしても、目的地を美術館や博物館にしたら、室内ではコートも傘ももたずに、お気に入りの洋服で楽しめます。また、家族でお出かけの予定が、朝になって子供さんの体調が優れない、そんな時も、家族でちょっとおしゃれなブランチを工夫してみる、など家で楽しく過ごす方法は沢山あります。
つまり、ここで皆さんにお伝えしたかったのは、せっかくのお出かけの日が雨でも、決してその日はだいなしにはならないのです。完璧なんていらない、ちょっとしたあなたの工夫で、その雨の日は、大切な人とのちょっと特別な一日にすることができるでしょう。
※月刊誌「PHPスペシャル 7月号」掲載の連載コラム
「女性の老子~philosophy of taoism(早島妙聴監修)」より
更新日 2016年6月10日