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老子・荘子に学ぶ
「人生を最高に生きる 老子の言葉」
~月刊誌「一個人」掲載コラム

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老子の兵法“戦わずして勝つ”~老子道徳経68章 不争の徳

― 人生を最高に生きる 老子の言葉 ―


現代社会での戦い

今日ご紹介する老子道徳経68章には老子の兵法が書かれています。

武士の時代は終わっても、私たちの暮らしているこの社会には、常に戦いや競争があります。

武器を持つ戦いでなくても、会社経営や、また社内でのポジションの争奪戦、仕事上や社会でのさまざまな競争に勝ったり負けたりしながら、私たちは生きている、といって良いかもしれません。 


一歩家を出ると7人の敵がいる、という表現がありますが、今はインターネットで多くの人に同時に情報が流れますので、もう一つ間違えば敵だらけになってしまいます。

善く士たる者は武ならず。 善く戦う者は怒らず

── 立派な武士は(求道の人)は戦わない。 戦い上手な人は怒らない。

初代学長 早島天來著 「定本・老子道徳経の読み方」より


怒ったら負け

日常のちょっとした会話でも、相手がふと口にした、こちらの気持ちを波立たせるような言い方などで腹がたち、たいした事ではないとわかっていても、怒りの感情をいつまでも引きずってしまう、という経験は誰しもあるのではないでしょうか。ここで老子は言っています。

相手に勝つには、すぐ怒ったり、また相手の挑発に乗ったりせずに、また、強がって相手の上に立とうとしないことが大事であると。

そして戦わずして勝つのです。


確かに自分が先に怒ってしまうと、怒りの感情に左右されて、理性によって自分をコントロールできなくなります。

これでは勝負は負けです。

そしてまた、相手の挑発に乗るというのは、相手のペースにのせられるということでもあります。

つまりこれも自分のペースを失って、相手にコントロールされることですから、すでに負けです。

そしてまた、強がるということは、自分以上に強く見せようとすることですから、これも無理があります。

自分本来の姿ではないですから、自分の実力も出せませんし、不自然ですから、勝てるはずはありません。

なんといっても無為自然の自分でいることが強いのです。


まず自分に勝とう

こうして考えて来ると、相手に勝つということは、まず自分自身の心と体をコントロールすることが一番大事であることがわかります。

つまり、戦うべき相手は、目の前にいる相手ではなく、自分自身なのです。


ではどうすれば、うまく自分をコントロールできるのでしょう。 

それは、まず会話も態度も腰をひくく、下から行くことであると、老子は教えています。

確かに誰しも、相手が腰をひくく、謙虚に対応してきたら、嬉しく思います。

そして、腰をひくく対応されたことで相手に嬉しい感情が芽生えた時点で、すでにあなたに良い運気が来ているのです。


そうなれば、相手の力を借りて、こちらの希望を叶えることさえできるのです。


老子の兵法で幸せな年を迎えよう

どんなにIT時代になったといっても、結局は人と人で世の中は動いています。

そして人間関係を制する人こそが、仕事も成功させることが出来るのです。

さあ、来る新たな年は、ぜひ老子の「戦わずして勝つ」ために、ちょっと笑顔で腰をひくくして、あなたに運気の流れを引き込み、人間関係も仕事運もウインウインの年にしましょう。



道家道学院受講生の声

会社の中で人とぶつからなくなりました。
色々方とコミュニケーションをとることができるようになりました。
社内で怖がられている上司とも素直に陽気に話ができるようになり、
色々なことを吸収できてとても勉強になります。

※このページは、KKベストセラーズ発行の月刊誌「一個人」の連載記事
  「人生を最高に生きる 老子の言葉(早島妙聴監修)」より抜粋しております。
  この連載は、定本「老子道徳経の読み方 早島天來編」に更に詳しい解説を加え、
  老子の言葉をわかりやすく伝えています。
  記事の全文は、KKベストセラーズ「一個人2月号」をご覧ください。


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更新日 2014年12月26日

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