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私たちは毎日いろいろなことが起こり変化する社会の中で生きています。
そして、その変化や人とのコミュニケーション、仕事などの状況に心を動かされています。
これらによって生じた、怒りやイライラなどの感情の波にとらわれる原因を知り、
洗い流し、本来のあなた自身に戻すのが、道TAOの実践で学ぶ「洗心術」です。
私たちは毎日いろいろなことが起こり変化する社会の中で生きています。
そして、その変化や人とのコミュニケーション、仕事などの状況に
心を動かされています。
そんな中で、私たちの心が外に起こる出来事にとらわれて、
本来の安心な心に戻れなくなってしまうと、
心と体の自然なバランスが完全に崩れてしまうのです。
上司の心ない一言に怒りを覚え、
このところずっと思うようにあがらない営業成績に、自分は選ぶ仕事を間違えたのじゃ無いかと憂い、
体調の悪い母のことを心配し、
気使いの足りない夫の言動にイライラし、
毎日心に波をたてている。
そしてそんな時、私たちの心は完全にその怒りや憂い、心配やイライラにとらわれて、自然な状態にいることができなくなっています。
忘れようと思っても、怒りが体の中にわき上がり、取り去ることができない、そんな時、私たちは怒りにとらわれているのです。
そして、私たちの心が外の物事や現象によって生じた、怒りやいらいらなどの感情の波にとらわれる原因は、実はすべて同じ、「我執」なのです。
自分は正しい、相手を自分の思うようにしたい、こんなに頑張っているのに、誰も認めてくれない、人に優秀だと思われたい、ばかにされたくない、ほめられたい、
そういったさまざまな思いに執着し、とらわれると、私たちの心は緊張を強いられて、ストレスが加わり、自然でなくなり、毎日が楽しくなくなります。
実は苦しいのはすべて「我執」なのです。
他にもさまざまな感情や思いがあることでしょうが、
苦しいのは、すべて我執が原因なのだと知って下さい。
そして我執をにぎることによって、自分自身の外で起きている出来事によって生じた心の波に、あなたは翻弄されてしまっているのです。
人間には感情がありますから、時には怒ったり、憂いたり、イライラしたり、することがありますが、またすぐ自然にもどれば、それは体調を崩すこともなく、精神的にストレスにもなりません。
静かな湖面に風が吹くように、風がやんだら湖面もしずかになる池の水のように、
その出来事が終わったら、自分がその場から通り過ぎたら、
心も平静にもどる、安心になる、これが本来の心のありようなのです。
誰もが、この世に生まれてきた時には我執は無かったのです。
あなたは本来、素直で、無為自然な人として生まれて来ていたのです。
赤ちゃんのころは、いつも笑顔で無為自然だったのです。
さあ、本来のあなた自身にもどりましょう。
道TAOを実践で学ぶことで、本来のあなたにもどることができるのです。
ですから、入学された皆さんが立ち戻る世界は、
懐かしい、子供のころの感情やすなおな気持ちなのです。
これを道TAOの実践で学ぶのが、道士との対話によって、心をの滞りを洗い流し、本来のあなた自身にもどる、「洗心術」なのです。
生きているのではない、生かされている
私たちは、自分自身で生きているのではなく、
宇宙の中にある小さな命として生かされていることを知ること、
そして、人間がこの地球を思う通りにできるわけでもない
という真理をほんとうに体で理解し、体得することができたら
今のあなたをとらえて放さない、怒りや憂い、いらいらは、いつのまにか消えてゆくことでしょう。
心と体のつながり
私たちの心と体は、実は密接につながっています。
イライラすることがあると、食欲がなくなったり、いくら食べても満腹感を感じなかったりします。
激しい怒りを持つと、肝臓をいため、また胃がいたくなったり、心臓がストレスでダメージを受けたり、脳溢血で倒れたりします。
いつも悩みをかかえて、憂いていると、気の流れが弱くなり、病気にかかりやすくなります。
私たちの心と体は、そのように実は密接につながっているのです。
ですから、道TAOの実践法では、心の悩みを持たれている方に
我執を洗い流し、感情に翻弄されない自分にもどる「洗心術」とともに、
体の気の流れを良くする「導引術」をお教えします。
心も体も、まずは滞りを取り、洗い流すことによって、改善してゆけるのです。
無為自然の自分自身、本来のあなた自身にもどるために、 心と体の滞りを洗い流しましょう。
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