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千里の行も足下より始まる
~幸せへの道も一歩から
「千里の道も一歩から」という言葉は、皆さんも聞かれたことがあるのではないでしょうか。
実はこの言葉の元は、紀元前の古代中国で書かれた世界の名著『老子』に見られます。この『老子』が語る、「どんな長い道のりであっても、まず目の前の一歩を踏み出すことからすべてが始まっている」、という真理を知ることで、私たちの人生の可能性は、もっと大きく広がります。そしてもし、読者の皆さんが、道のりの長さや、目指すものの大きさに躊躇して、その一歩を踏み出せずにいたとしたら、今年こそは、目の前の一歩を迷わず積極的に踏み出して、輝く幸せな人生を開いてゆくべきなのです。
これは、たとえば国家的なプロジェクトであっても、また個人的な目標、たとえば語学を習得したいとか、料理上手の友人のように手料理のレパートリーを広げたい、と願うことでも実は同じなのです。
どんなことであっても、すべて何かを成し遂げるには、まずは最初の一歩から始まります。日々の忙しさで、つい手をつけていないことは誰にでもありますが、反省するより、まず目の前の一歩を歩み出してみましょう。語学を習得したかったら、まずは一つの単語を覚え、また料理のレパートリーを広げたいなら、食卓の小さな一品から始めてみれば良いのです。一つの単語を覚えたら、使ってみること、そして一品をレシピ本から見つけたら、今夜の食卓に出してみることです。
この確かな実践こそが、あなたの毎日を輝かせ、幸福へと導くのです。さあ、今年こそは、幸せへの一歩を、もっと気楽に踏み出してみましょう。そこにいる、新しいあなたに巡り合うために。
※月刊誌「PHPスペシャル 2月号」掲載の連載コラム
「女性の老子~philosophy of taoism(早島妙聴監修)」より
更新日 2016年1月10日