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― 人生を最高に生きる 老子の言葉 ―
道の道とすべきは常の道にあらず
── 人の道は固定したものではない
人が道と名づけた道は、天の道ではない。だから永遠不変の道ではない
すべての存在がもともと無であることを知れば、これほど楽なことはない。
人類の現状を冷静に見てみると、道を歩く人々は、本当に幸せそうな顔をしているでしょうか?
そして、また「あなたは幸せですか」と聞かれたときに、「はい 幸せです」と即答できる人がいったいどれだけいるでしょうか?
なぜ「幸せ」を実感できないのか、その大きな原因が、人生とは人間の考えた優秀や常識の則った、まっすぐの道であるべきだと考えるからではないでしょうか。
人生は毎日大変なことが沢山あり、それを乗りこえて必死に生きて来たら、気づいたらこんな年齢になっていた。
完璧ではないが、一生懸命生きて来た、この人生は、いったいどうだったのだろう。
人生のある地点に到達して考える時、そんな時に答えをくれるのが「老子」です。
私たちが行かされているこの宇宙は138億年前にビッグバンによって生まれたといわれています。
そして、私たち人間の祖先が地球に生まれたのはつい最近で500万年~700万年前といわれています。まだまだ人類はこの宇宙でも地球上でも初心者です。
そんな初心者の人間の頭で考えた、ちっぽけな常識やこうあるべきだ、というような社会通念に人生を束縛されて生きるのではなく、宇宙の流れに添って生きよう、そんなふうに思うだけでも楽しくなります。
老子は、この宇宙には永遠不変の法則があり、そのことを「道」TAOと名付けたのです。
そして、この「道」TAOに添って無為自然に生かされることこそ、人類の最も幸せで、対立のない、力強い生き方なのであると、説いたのです。
そして、私たちはこの世に生まれてくる前は無、死んでしまえばまた無に戻ります。
地位も名誉もお金も、死んでもってゆくことは出来ないということが、本当にわかったら、もっと気楽に楽しく生きてゆけるのです。
※このページは、KKベストセラーズ発行の月刊誌「一個人」の連載記事
「人生を最高に生きる 老子の言葉(早島妙聴監修)」より抜粋しております。
この連載は、定本「老子道徳経の読み方 早島天來編」に更に詳しい解説を加え、
老子の言葉をわかりやすく伝えています。
記事の全文は、KKベストセラーズ「一個人5月号」をご覧ください。
更新日 2014年04月03日