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老子・荘子に学ぶ
「人生を最高に生きる 老子の言葉」
~月刊誌「一個人」掲載コラム

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知識の限界を知る~老子道徳経71章 最上の知

― 人生を最高に生きる 老子の言葉 ―

情報の選択眼を持つ

現代はネットが情報を大きく左右する時代となりました。

政治経済の重要な内容も、また日常の楽しみを増す、イヴェント情報やレストランの情報などであっても、パソコンを使わなくても、携帯で検索すれば、何でも情報が簡単に手に入るようになりました。

ですが、その情報の真偽には誰も責任を持ちませんから、情報を選択できる智恵を身につけることが大切にもなります。


知って知らずとするは上なり。

── 上知の人は人知の限界を知り、知識を振り回さない。

初代学長 早島天來著 「定本・老子道徳経の読み方」より


知識の限界を知る

そんな現代の私たちに、老子は語っています。

人間が知りうる情報、内容なんて、本当にわずかなものだ。だから本当にこの世界の大きいことを知り、理解している人(聖人)は、自分の知識を振りかざさないし、それにとらわれないものだ。というのです。 


そういえば、私たちの周りにいる成功者といわれる人達、そして器の大きい人は、人の話をよく聞きく耳を持っています。

自分の知識を多く語るのでなく、相手の情報を聞く姿勢をもっているのです。

なぜなら、成功する人は皆、時代の変化に添って、どんどん新しい知識が生まれていることを知っているからです。

そしてまた、自分一人が持ちうる知識なんて、いかに小さいかということも理解しています。ですから、たとえ多くの知識を持ち、博学であっても、非常に謙虚なのです。

沢山の知識を持っているのに、自分はまだまだ知らない、という認識を持てる人こそ、大きな智にたどりつくことが出来る人なのです。


「知らない」と言える人

そう考えると、私たちは日頃、つい目先の知識を持っているかどうかを気にしすぎて、こんなことを発言したら、何も知らないやつだと思われ、笑われるのではないか、と思って、ふと疑問に思っても聞けない、また気付いたことがあっても発言出来ない、ということが多々あります。

ですが、目指す先をもっと大きな智をそなえた人に焦点を当てれば、いくつになっても知らないことは知らないといえますし、思ったことを素直に発言できるようになるのです。それこそが、老子の言う「本当の智」への道なのですね。


さあ、知ったかぶりをやめて、知らないことを相手に聞く勇気を持ち、わずかな知識にこだわらない自分になって、日々の生活を好奇心に満ちた、楽しい世界に変えてゆきましょう。


知識欲も生涯現役で

 

知らないと自分から表明することは、決して恥ずかしいことでなく、あらたな知識を得るための、非常に重要な行動なのです。

そして人生は一生が勉強ですね。

いくつになっても、学ぶ気持ちを忘れずに、仕事も人生も、好奇心旺盛に生きてゆきましょう。それには、「知りません」と言う、ただそれだけでいいのです。

きっとあなたのまわりの誰かが、「僕もよく知りませんが~~それは~~ということです」と、一生懸命教えてくれることでしょう。

人生はまだまだこれから、死ぬまで知識欲も生涯現役でいきましょう。



道家道学院受講生の声

入学してからすぐに会社の部署異動があり、
そこは自分に合った部署だったので、運が良くなったのをすぐ感じました。

※このページは、KKベストセラーズ発行の月刊誌「一個人」の連載記事
  「人生を最高に生きる 老子の言葉(早島妙聴監修)」より抜粋しております。
  この連載は、定本「老子道徳経の読み方 早島天來編」に更に詳しい解説を加え、
  老子の言葉をわかりやすく伝えています。
  記事の全文は、KKベストセラーズ「一個人1月号」をご覧ください。


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更新日 2014年11月26日

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