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老子・荘子に学ぶ
「人生を最高に生きる 老子の言葉」
~月刊誌「一個人」掲載コラム

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自然の法則に添った生涯現役の生き方

― 人生を最高に生きる 老子の言葉 ―

さあ、今月は老子73章「天網恢々疎にして失わず」です。
この言葉はよく耳にされる言葉だと思いますが、実は老子の言葉なのです。


── 天網恢々疎にして失わず

自然の法則は万物のすべてにいきわたっている

初代学長 早島天來著 「定本・老子道徳経の読み方」より

自然の法則「道」TAO

さあ、今月は老子73章「天網恢々疎にして失わず」です。
この言葉はよく耳にされる言葉だと思いますが、実は老子の言葉なのです。

そして本来の意味は、
自然の法則は、あますところなく、万物すべてにいきわたり、作用しているということです。

また表現をかえれば、
天の網は粗く見えるけれど、天はお見通しで、長い目でみれば、かならず天罰が下る、
という意味でもあります。

私たちは子供の頃から、人間社会の常識や決まりについては、親や、学校の先生、新聞、雑誌などから、沢山教えられてきました。

ですが、人間社会の法則よりもっと大切な、自然の法則については、あまり教わっていないのではないでしょうか。

その自然の法則について書かれているのが『老子』なのです。

いつもお話しているように、人間がどんなに工夫しても決して変えることのできない天地自然に貫徹している原理原則、道(TAO)のことです。

そしてこれは人間の法則のように、それを破っても、すぐに刑罰を課せられたりしませんが、実は長い目で見れば、天は決して漏らすことなく天罰を与えているのです。


自然に背いた天罰

解りやすい天罰の例をご紹介してみましょう。

たとえば、人間は天地自然からこの肉体を与えられ、生まれてきますが、その肉体を動かすエネルギーとも言える「気」の量には人それぞれに限界があります。

ところが、出来るだけ沢山の収入を得たいという欲のために、無理をして睡眠時間を削り、気を消耗し、休むことを知らず働き、体力を使い切るような生き方をしていたら、必ずその人は自分の気の量以上に気を消耗し、体を酷使した天罰として病気になるでしょうし、結果として長く健康に仕事を続けることは出来ないので、仕事も全うすることが出来ません。

自然の法則は無為自然そのままですから、あんなに頑張ったのだから助けてやろうなんていう情状酌量などなく、人間の法則より厳しいといえるでしょう。

私たちはそのことを知って、今から自然の法則に添う生きかたを選択し、楽しい人生を生きたいものです。



脳と肉体、調和して使おう

特に現代人は文明の発達のおかげで、肉体より頭脳や精神を酷使するようになっています。また複雑な社会に生き抜くために頭脳へのストレスはより過酷になっています。

ですが、自然の法則からいえば、頭脳労働も肉体労働も適度に調和するのがよいのです。

特に年を重ねたら、脳と共に肉体も動かしましょう。家事でも趣味でも、身近にあるもので良いのです。

できるだけ多くのことに興味を持ち、適度に体を動かし、長年続けてきた仕事とまた違うことに挑戦してみることで、考え方も若返り、脳もリフレッシュされ、肉体にもさわやかな気が流れることでしょう。

これこそが自然の法則に添った生涯現役の生き方なのです。



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※このページは、KKベストセラーズ発行の月刊誌「一個人」の連載記事
  「人生を最高に生きる 老子の言葉(早島妙聴監修)」をご紹介しております。
  この連載は、定本「老子道徳経の読み方 早島天來編」に更に詳しい解説を加え、
  老子の言葉をわかりやすく伝えています。


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更新日 2015年8月27日

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