TOP > 女性の生き方 > 女性の柔軟さを生かして生き生きと
さあ今月も、紀元前の古代に、女性の柔軟さに大きな価値を見いだしていた女性の味方『老子』から、現代に生きる女性の、時代を生き抜くポイントを学んでみましょう。
今月は「赤ん坊の徳」です。
『老子』は自然な生き方を身につけて深い徳を内に秘めた人は、まるで赤ん坊のようだと言っています。
無心な赤ん坊のことは、毒虫も刺さないし、猛獣も爪をかけないというのです。
生まれたままの無邪気さには、野生動物も敵対の気持ちを持たないのでしょうね。
これは私たち女子が、厳しい現代社会に生きぬくために、一つの大きなヒントになります。
戦いに負けずに強く生きぬくのでなく、相手が敵対心を起こさない、無邪気な無為自然な生き方を身につけられたら、戦わずして勝てるのです。
含徳の厚きは赤子に比す
── 徳を秘めた人は赤子のよう
考えてみれば、赤ん坊は一日中泣いていても声がかれることがありません。
元気いっぱいの赤ん坊にも、実は、泣き方にもこつがあるようです。
泣きっぱなしではなく、泣いてそして、ふと気をいれる間があるのです。
赤ん坊はこの絶妙な呼吸法を自然に身につけているので、一日泣いても疲れないのです。
現代の、この忙しい時代に生きる女性も、この絶妙な呼吸法、生き方を身につけたら、仕事にも、人生にも、もっと生き生きと楽しく過ごせることでしょう。
動いたら、ふっと休む。
この仕事は終わりまでやらなくちゃ、と力まないで、疲れたらちょっと休んで、気を入れるのです。
気分転換のコーヒーブレイクでも、お気に入りのランチメニューに、春のサラダを添える、そんな工夫でもいいのです。
そしてまた仕事に向かうのです。
この上手な気の入れ方、休み方を身につけたら、仕事をしても、家事をしても、もっと自由自在に女性の柔軟さを生かして、生き生きと活躍できることでしょう。
※月刊誌「PHPスペシャル 7月号」掲載の連載コラム
「女性の老子~philosophy of taoism(早島妙聴監修)」より
更新日 2015年06月10日